株価低迷が続くなか、大手鉄鋼メーカーの「神戸製鋼所」は、保有する「新日鉄」などの株価が大幅に下落した影響で134億円の特別損失を計上することを明らかにしました。 「神戸製鋼」によりますと、ヨーロッパの信用不安の影響などによる株価の低迷で、株式の持ち合いを行っている「新日鉄」の株価などが大幅に下落したことから、去年10月から先月までの決算で134億円の特別損失を計上するとしています。会計上のルールでは、保有している株式の価格が、取得したときと比べて半分以下に下落した場合、評価損を計上することになっており、今回の損失の計上は、このルールに沿ったものです。また、神戸製鋼は、今年度の決算で200億円の最終黒字を見込んでいましたが、今回の特別損失で業績見通しを下方修正する可能性があることを明らかにしました。株価低迷を受けて、大手鉄鋼メーカー各社は、「新日鉄」が去年10月から先月までの決算で840億円余りの損失を計上するほか、「JFEホールディングス」と「住友金属工業」も今年度の中間決算で損失を計上しており、株価の低迷は企業業績にも影響を与えています。 |